ダニアレルギーの原因になるダニと症状

ダニは身近にいる害虫の一つです。虫刺されの原因になるだけでなく、布団やカーペットにいるダニはアレルギーの原因にあることもあります。

健康で安心できる生活のためにはダニ対策は必須です。

しかしひとくちに「ダニ」と言っても、実は色々な種類があります。
正しいダニ対策のためには、アレルギーの原因になっているダニを特定し、それに合わせた手段が必要になります。

◯軽い症状でも油断は禁物
アレルギーを起こすのは食べ物だけではありません。

ダニの場合、主に死骸やフンを吸い込むことで症状が発生します。
ダニアレルギーの症状には、咳やくしゃみ、かぶれなどがあります。

ハウスダストもアレルギーの原因として挙げられることもありますが、ハウスダストと呼ばれるホコリもダニの死骸やフンからなる場合が多いです。

多少の咳やくしゃみであれば我慢できる、と考える人もいるかもしれません。しかし、長期間アレルゲンに接触し続けることで、症状が悪化したり、治療が難しくなったりするケースも少なくありません。
また、免疫力の低い子どもやお年寄りなどは症状が強く出やすいです。さらに、子どものアレルギー性喘息の原因の80%はダニによるものだと言われています。

たかがダニだと言って油断は禁物です。症状を重くしないためには、早めのダニ対策が必要になります。

◯身近にいるダニとその種類
ダニは高温多湿を好む生き物で、梅雨から秋頃にかけて活発に数を増やします。大きさに多少差はあるものの、1mm以下の小さなダニが多いです。

私たちの側には色々なダニが生息しています。
食べ物につくコナダニや、動物の血を吸うイエダニ、布団に潜むヒョウヒダニ(チリダニ)などが代表的です。

様々な種類がいる中で主にアレルギーの原因となるのが、コナダニとヒョウヒダニです。

●コナダニ
名前の通り、粉のように小さなダニです。
体長は0.3~0.5mmほどで、人間の食べかすを主食とします。
小麦粉、ココアやチョコレートなどに大量発生することも多いです。使いさしの小麦粉の袋を覗き込んだら、小麦粉ではなくコナダニばかりが袋の中でうごめいていた、というケースも少なくありません。

コナダニの入った食品を食べてしまうと、強いアレルギー症状を起こすこともあります。ただし、コナダニ自体が人を刺すことはなく、直接的に害をなすのはコナダニを食べてしまったときだけです。

また、コナダニの増殖は他のダニを食べるダニを増やす原因となります。コナダニを抑えることが、他のダニの繁殖を抑えることに繋がります。

●ツメダニ
体長0.5~1mmほどのダニです。
小さな虫を食べるダニで、主食はコナダニなどのほかのダニです。

狙って人間を刺すことはありませんが、ツメダニの数が増えると誤って人間を刺してしまうことがあります。ツメダニに刺されると強いかゆみが数日、長い場合は1週間以上続きます。

●イエダニ
体長は1mmほどのダニで、動物の血を吸います。
主な宿主はネズミや鳥で、野生のネズミにはほどんとこのイエダニが規制しています。宿主が死んだイエダニが次の寄生先として人間を選ぶこともあります。

家の近くでネズミが死んだり、家の中にネズミの巣があったりすると、室内にイエダニが侵入しやすくなります。

イエダニに刺されるとツメダニと同じく強いかゆみが長期間継続します。ダニは蚊と違い同じ場所を何箇所も刺すことがあるため、刺し痕が連続していた場合はダニを疑いましょう。

イエダニの場合、かゆみ以上に注意しなければならないのが感染症です。ネズミについていたイエダニが人を刺すことで、ネズミの持っていた病気を移ることがあります。

●ヒョウヒダニ
チリダニと呼ばれることもある0.4mmほどの小さなダニです。
皮脂や皮膚片、動物の汗などを餌にする雑食のダニです。

ヒョウヒダニは1年を通して見られるダニで、布団やカーペットなどに多く生息しています。

ヒョウヒダニのフンや死骸はアレルギーの原因になります。また、これらが空中に舞い上がるとハウスダストになります。
特にフンはアレルギーの原因になりやすいです。非常に小さいため、舞い上がりやすく吸い込みやすいです。死骸よりも量も多くなりやすいです。

ヒョウヒダニは人間の汗1滴で300匹が生息できるとも言われており、一度繁殖し始めると爆発的に数を増やしてしまいます。

ヒョウヒダニによるアレルギー症状は、掃除機をかけたりこまめに清掃したりすることで一時的に抑えられます。しかし、ダニ自体を退治しなければ根本的な解決にはなりません。

◯ダニによって引き起こされるアレルギー
●アレルギー性鼻炎
ダニのほか、カビなどによって引き起こされるアレルギーで、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が出ます。
鼻づまりによって集中力が低下したり、鼻のかみ過ぎによって中耳炎などの耳の病気を引き起こしたりすることもあります

●アレルギー性結膜炎
目のかゆみや異物感、充血を起こしたり、涙や目やにが出たりします。
アレルギー性の場合、市販の目薬ではほとんど治らず、アレルギーの原因を特定し除去しなければなりません。
疲れ目でもコンタクトでも花粉症でもないのに、目がゴロゴロする場合は、ダニの可能性も考えてみましょう。

●アトピー性皮膚炎
皮膚に湿疹ができ、強いかゆみが生じます。湿疹は赤く、かくと液体が出たり、皮がむけたりします。湿疹は口や目などの粘膜周辺、耳や脇、肘の内側など皮膚の柔らかい部分にできやすいです。
症状は良くなったり悪くなったりを繰り返し、原因を特定しにくいことも多いです。

5歳までに発症するケースが殆どで、全体の過半数が乳児の内に発症すると言われています。子どもをアトピーから守るには、早い段階でダニ対策を行わなければなりません。

●喘息
ダニは喘息の原因にもなります。
喘息になると咳が頻繁に出るようになったり、症状が重くなると話すのが困難になったり、呼吸困難を起こしたりします。
特に子どもの喘息は症状が激しくなりやすく、注意が必要です。

アトピー性皮膚炎と同じく、喘息も原因を特定しにくいことが多く、治療にも時間がかかりやすいです。

◯ダニに気がついたら急いで対策
ダニの存在に気がついた場合や、ダニが原因と疑われるような症状が出た場合はすぐに対策を講じましょう。

ダニは小さな生き物で、人間が繁殖に気がつくのは十分に数を増やしてしまったあとです。その上、ダニは強い繁殖力を持つため、早急に退治をしなければあっというまに大増殖してしまいます。

また、ダニを退治する際は、全滅させなければ意味がありません。生き残りがいるとそこからまた繁殖してしまいますし、卵が残っていてもまた増えてしまいます。

ダニは高温と乾燥が苦手なため、ダニのいる布団や衣類、カーペットを高温で乾燥機にかければ死滅させることが可能です。乾燥機にかけたあと、掃除機などで吸い取れば、残った死骸やフンも除去できます。
ダニを退治したあとは、湿気が溜まりにくいように定期的に換気することと、ダニの餌を残さないようにこまめに掃除機をかけることが重要です。

たくさんの衣類や布団を一度に乾燥機にかけるのが難しいという場合は、専門業者に依頼してダニ退治をするのも一つの手段です。

◯ダニとアレルギー
家の中にいるダニは何種類か存在しますが、その中でアレルギーの原因になるのはコナダニとヒョウヒダニです。

コナダニの場合、コナダニのいる小麦粉やココアなどを食べてしまうことでアレルギーの症状が出ます。ヒョウヒダニの場合は、その死骸やフンを吸い込むことがアレルギーの原因となります。

ヒョウヒダニによって引き起こされるアレルギーには、鼻炎、結膜炎、皮膚炎、喘息などがあり、長期間アレルゲンに触れることでこれらの症状がより悪化するケースもあります。

ダニは強い繁殖力を持つため、ダニに気がついたらすぐに行動することと、退治の際は全滅させることが非常に重要です。

ダニに刺された時の対処法は?

虫刺されの中でも特に厄介なのがダニによるものです。
ダニは蚊やノミなどと比べて繁殖力が高く、あっという間に数が増えてしまいます。目視できないほど小さいことが多く、刺される前に退治するのは簡単なことではありません。
蚊であれば、外出時に肌の露出を抑えたり、虫よけを使用したりすることで被害を抑えられますが、ダニの場合は家の中でも刺される可能性があり、同じような対策は困難です。

しかも、ダニに刺された時の痒みは蚊やノミに比べて強くて長い痒みになりやすいです。運良く刺されなかったとしても、ダニの死骸・フンがアレルギーの原因となる場合もあり、非常に厄介な害虫です。
また、ダニを介した危険な感染症も数多く存在します。

今回は、ダニの種類と刺された時の対策などについて解説します。

◯ダニの種類
ひとくちに「ダニ」と言っても、全てのダニが人間に害をなす訳ではありません。

私たちが日常生活で注意すべき主なダニは、チリダニ(ヒョウヒダニ)・コナダニ・ツメダニ・イエダニ・マダニの5種類です。
このうちチリダニとコナダニは、人間を刺さないダニです。ただし、チリダニやコナダニの死骸やフンはアレルギーの原因となりえます。

人を刺すダニのうち、家の中にいるのはツメダニとイエダニです。

●ツメダニ
風通しの悪い場所や湿気ている場所など、密閉空間で増えやすいダニです。
梅雨の頃から秋にかけて被害が発生し、8月、9月はツメダニ被害のピークとなります。

ツメダニは他のダニの死骸やフンを食べて繁殖します。そのため、他のダニが増えるとツメダニも一緒に数を増やします。
基本的にはダニ死骸とフンを食べているため、積極的に人を刺そうとする虫ではありません。ただし。ツメダニの数が増えると偶然人間を刺してしまう可能性が高くなります。
ツメダニに刺されると赤く腫れたり、強い痒みが発生したりします。

●イエダニ
ネズミや鳥などに寄生するダニです。
イエダニの被害は主に夏で、5月から発生し始め、気温や湿度の上昇に伴って被害も多くなります。

イエダニの侵入はネズミを介したものがほとんどです。野生のネズミにはほぼ100%イエダニがついています。ネズミがいれば確実にイエダニがいると考えて問題ありません。
外から入ったネズミが家の中で死んだり、家の中にネズミの巣があったりすると、イエダニに刺されやすくなります。

イエダニに刺されると痒くなったり腫れたりしますが、被害はそれだけではありません。ネズミについていたイエダニに刺されることで、ネズミが持っていた病気に感染することがあるためです。特に注意の必要なダニです。

昔は家に侵入するネズミの数が多く、イエダニの被害もよくあるものでしたが、最近は住宅環境が良くなったため、どちらも数を減らしています。ただ、古い家や繁華街の近くではまだまだネズミがいる可能性があるため、ネズミとイエダニには注意しましょう。

●マダニ
ツメダニやイエダニとは違い、屋外で刺すことの多いダニです。マダニは公園や山、河川敷、庭などの草むらに生息する吸血性のダニです。

目視で確認が難しいツメダニ・イエダニとは違い、マダニは体長が3ミリから10ミリにもなる大型のダニです。血を吸うと膨れるため、これよりもさらに大きくなります。

マダニは多くの感染症の媒介となります。マダニが媒介する感染症には日本紅斑熱やライム病などがありますが、その中でも恐ろしいのが重症熱性血小板減少症候群という病気です。
マダニによる重症熱性血小板減少症候群(マダニ媒介SFTS)の主な症状は、発熱・倦怠感・消化器症状などで、致命率は国内でも20%にのぼります。

恐ろしい病気の感染源となりうるマダニですが、刺されても痒みを伴わないケースが多いため、刺されたことに気がつかない場合もあります。
草むらなどマダニのいるかもしれない場所に入ったあとは、必ずマダニに刺されていないかどうか確認しましょう。

マダニ対策には肌の露出を抑えることと、虫よけ剤の使用が有効です。
草むらに入る時は長袖長ズボンを着用し、首にはタオルを巻きましょう。袖や裾からダニが入ることのないように、袖は軍手の中に、ズボンの裾は靴下の中に入れるようにすると安心です。
虫よけ剤はディートの入ったものが有効です。庭仕事で草むらに入る時や、アウトドアで山に行く時は、肌の露出を抑え、ディートの入った忌避剤を使用しましょう。
ただし、ディートの入った忌避剤は子どもの年齢によっては使用できません。ディートが5~10%、12%のものは6ヶ月未満で使用禁止、ディート30%のものは12歳未満の子どもに使用してはいけません。

◯ダニと他の虫刺されの見分け方
ダニ以外にも、蚊やノミなども虫刺されの原因になります。他の虫刺されとダニによるものとをどのように見分けたら良いのでしょうか。

まず、マダニ以外のダニは屋内で刺されることがほとんどです。家の中で刺された場合、蚊やノミの可能性は低くなります。
次に、刺された箇所に注目しましょう。蚊やノミが刺すのは肌を露出していた場所がほとんどです。特にノミによる虫刺されは足にあることが多いです。露出していなかった場所が虫刺されにあっているようなら、ダニの可能性が高いです。
また、ダニは近くを何度も噛むことが多いため、刺されたあとが複数ある場合もダニを疑いましょう。

ダニの痒みは、蚊やノミに比べると強く長引きやすいため、強い痒みが長期間続いた場合もダニの可能性を疑うべきです。

◯ダニによる虫刺されと見分け方
●ツメダニ
ツメダニによる虫刺されは、広範囲に渡る場合が多いです。強い痒みがあり、肌の広い範囲が赤くなっていたらツメダニの可能性が高いです。
刺されるのは腕の内側や太ももなど肌の柔らかい場所が多いです。
痒みは長いと1週間以上も続きます。

痒みの発生が数時間後から2日後など遅れてくることもあるため、いつ刺されたのか、どこで刺されたのかがわかりにくいです。

●イエダニ
イエダニに刺された場合、刺された場所が赤く斑点になったり、水疱ができたりします。痒みは強く、1週間以上続きます。痒みがおさまっても刺された跡が残りやすいです。
刺されやすい場所はツメダニなどと同じく皮膚の柔らかい部分で、子どもなど皮膚の薄い人は特に刺されやすいです。

●マダニ
マダニは他のダニとは違い、強い痒みが伴わない場合が多いです。痛みもなく、刺されても気がつかないケースもあります。
刺された場所は赤く腫れるため、草むらに入ったあとはマダニに刺されていないかどうか確認するようにしましょう。腫れは翌日になって現れることもあるため、草むらに入った日だけでなく、その次の日も確認が必要です。

マダニは恐ろしい感染症を媒介することもあるため、マダニに刺されたと気がついたらすぐ皮膚科に言って医師の診察を受けてください。

マダニは大型のダニで、吸血すると大きく膨れるため、血を吸っている最中のダニを見つけることもあるかもしれません。マダニの吸血時間は長く、数時間から数日に及ぶこともあります。
しかしその場合でも、無理やりダニを取り除いたり、潰したりしてはいけません。無理に取ろうとするとマダニの口が傷口に残ってしまいます。また、マダニの体が潰れてマダニの体液が逆流してしまうとより腫れが強くなってしまう可能性があります。

マダニに刺されて皮膚科に行く場合は、いつ、どこで刺された可能性が高いかも合わせて伝えるようにしましょう。マダニの媒介する感染症には潜伏期間の長いものもあるため、受診のタイミングによっては感染が見つけにくいケースもあるためです。

◯ダニに刺された場合の対処法
マダニに刺された場合はすぐに皮膚科を受診してください。マダニと他の虫刺されの区別がつかない場合や、強い痒みが長い時間続く場合も、医療機関を受診するようにしましょう。

ツメダニやイエダニによる虫刺されで、自宅で対処する場合、まずは患部を水でよく洗いましょう。お湯を使うと痒みが強くなってしまうため、冷たい水がおすすめです。
痒くてもかきむしってはいけません。かいてしまうと、腫れがひどくなったり、肌荒れや別の感染症の原因になったりするためです。

ダニによる虫刺されの痒みには、ステロイド系の薬が有効です。ステロイド系の薬がつかえない6ヶ月未満の子どもや、薬がない場合などは、冷たい水や氷で冷やすようにしましょう。炎症を抑え、痒みを軽減できます。どうしても痒みが続いてかいてしまうといった場合や、痒みが長引く場合は迷わず皮膚科を受診してください。

◯ダニ対策
ダニに刺されてしまった場合、すぐに対策をしなければまた同じように刺されてしまう可能性が高いです。

特にツメダニやイエダニなどのダニは人間を主なターゲットとはしていません。普段は他のダニの死骸を食べたり、ネズミの血を吸ったりして生きています。人を刺すようになるのは、数が増えてしまってからです。

大量のダニは、虫刺されの原因になるだけでなく、フンや死骸がアレルギーの原因になります。家の中の環境を安全に保つには早急なダニ対策が必要です。

ダニは乾燥や高温を嫌うため、衣類や布団を乾燥機にかけるのが簡単で効果的です。新たなダニの発生を抑えるために、押入れの風通しをよくしたり、定期的に布団やカーペットなどを干したりすることも大切です。

ただし、乾燥機にかけるだけではダニの死骸を完全に除去するのは難しかったり、ものによっては乾燥機を使うのが困難だったり場合もあります。ダニ対策については専門に行っている業者もあるため、一度プロに頼むのも一つの手段です。

◯ダニに刺されたら
ダニは人を刺す虫の中でも特に小さく、刺されたから存在に気がつくことの多い虫です。また、蚊やノミと違い、家の中にいても刺される可能性があります。

家の中で人を刺す主なダニはツメダニとイエダニで、刺されると強い痒みが長期間続きます。刺された場合はむやみにかかず、患部を洗ってから薬を塗りましょう。

家の中ではなく、草むらなどに生息しているのがマダニです。マダニに刺されても痒みはありませんが、感染症を媒介することもあるため、マダニに刺されたらすぐに医療機関を受診してください。
マダニに刺されないようにするためには、肌の露出を抑え、ディートの入った虫よけ剤を使用するのが効果的です。

ツメダニ・イエダニの対策としては、まず換気と掃除が大切です。ダニは湿気を好むため、風通しを良くすることで発生を抑えられます。ツメダニは他のダニの死骸によって増えるため、ホコリを掃除することでツメダニの餌をなくすことができます。
ダニが増殖し、刺されてしまった場合は、布団や衣類などを乾燥機にかけるようにしましょう。高温と乾燥によってダニは死滅します。

ダニは目に見えにくい非常に小さな虫ですが、アレルギーや感染症の原因にもなりうる厄介者です。快適で安全な生活のためにも正しい知識を持ってダニ対策を行いましょう。

ダニ退治の基本と予防

身近な害虫の中でもダニは特に厄介な存在です。
家の中にいる害虫としては、他にもゴキブリやシロアリが挙げられますが、これらの害虫は人に直接危害を加えることはほとんどありません。
しかし、ダニは人を刺したり、死骸やフンがアレルギーの原因となったりと、不快なだけでなく危険な存在です。

今回は家庭に潜むダニを退治する方法と、ダニの発生を抑え方について解説します。

◯見えない厄介者
ダニに刺されると猛烈な痒みに襲われ、時に感染症の原因となることもあります。また、ダニの死骸やフンはアレルギーや喘息の一因となるため、ダニ対策は大切です。

しかしダニを見つけ、退治するのは簡単なことではありません。
まず体が非常に小さく、見つけにくいです。
そのうえ、繁殖力が非常に高く、あっという間に数が増えてしまいます。ダニの寿命は3~4ヶ月ですが、その間に100以上の卵を生みます。30匹のダニがいれば、3ヶ月後には1万匹に増えてもおかしくないといわれているのです。

そのため、ダニに刺されたりダニの被害にあったりしてダニの存在に気がつく頃には、既に大量のダニが発生している可能性が非常に高いです。
ダニの被害に気がついたら、徹底的に退治するだけでなく、次の増殖を抑える措置も必要になります。

◯ダニの害
ダニの害は主に次の4つです。

・食品などへの被害
・ダニに刺される
・アレルギーの原因になる
・感染症を媒介する

ダニによる虫刺されは蚊に刺された時よりも強い痒みになりやすいです。痒みが持続する期間も長く、数週間から1ヶ月続くこともあります。

また、ダニの死骸・フンはアレルギーの原因になります。アレルギーによって、皮膚炎・結膜炎・鼻炎などが引き起こされます。また、小児喘息の主な原因の一つがダニによるものだともされています。
小さい子どものいる家庭なら、ダニ対策は急務です。

そして最も恐れるべきなのが感染症です。
ダニが媒介する病気には日本紅斑熱やライム病、重症熱性血小板減少症候群などがあります。
ダニの種類によって媒介する病気は異なりますが、特に注意すべきなのはマダニです。マダニは動物のちを吸血して生きるダニで、マダニの媒介する重症熱性血小板減少症候群は致死率の高い危険な感染症です。

◯ダニが増えやすい環境
ダニが好むのは、適度に暖かくて湿気のある場所です。
具体的には、気温22~28℃、湿度60~85%が最もダニの増殖が活発になる環境です。

乾燥と極度な高温には弱く、50℃ならば数十分で、65℃なら数秒で死滅します。高温でなくとも、乾燥状態に長期間さらされるとだんだん数が減っていきます。

ダニの餌は種類によって異なりますが、主に人の皮脂や食べカス、他のダニの死骸などを餌としています。

ダニが増えやすい代表的な場所として、湿気と食べものがある布団やカーペット、ソファーなどが挙げられます。

◯ダニ対策
既に述べたように、ダニは小さく退治が困難で、存在に気がついた時には既に大量増殖している可能性が非常に高いです。
ダニの被害を抑えるには、まず今いるダニを全て退治し、その後ダニの発生がおきないように予防をすることが肝心です。

ダニ対策の基本は、高温と乾燥、そして餌となるものをなくすことです。
しかし、それをどうやって実現するかは場所によって取るべき方法が異なります。そこで今回は、ダニの発生しやすい場所別に、ダニ退治の方法と予防方法について紹介してゆきます。
今回紹介しなかった場所についても、熱と乾燥によってダニを殺し、その後乾燥と掃除によってダニを予防するというのは同じです。

また、ダニ対策のグッズなども色々と販売されていますが、使い方やダニの種類によっては効果が低くなることもあります。使用前にしっかりと説明書きを読み、その上で使用しましょう。

◯布団・カーペットのダニ
●退治方法
布団もカーペットもダニのいる場所としてよく挙げられるポイントです。

布団やカーペットのダニ対策としては、天日干ししたり、掃除機をかけたりなどがよく行われています。しかし、この2つだけでは不十分です。
確かに日に当てれば乾燥によってダニの数は減りますが、それでも3割ほどしか減りません。太陽の熱で死ぬダニもいますが、繊維の奥にいるダニまでは退治できません。掃除機の場合も同様で、奥に入り込んだダニまでは吸いきれません。

布団やカーペットにいるダニを手っ取り早く退治する方法は、乾燥機にかけることです。ダニや50~65℃以上の熱にさらされると死ぬため、高温乾燥機に数十分かければ布団やカーペットの中のダニを全て死滅させることが可能です。
コインランドリーには布団などの大型のものを入れられる乾燥機がおいてあります。

乾燥機でダニを死滅させたら、掃除機をかけてダニの死骸を取り除いて完了です。

●予防方法
ダニが好む湿気を取り除き、餌となるものをなくすのが基本です。

まず定期的に天日干しをし、布団やカーペットを乾燥させましょう。天日干しの際に、強く叩いてはいけません。繊維の中にあるダニの死骸や卵が飛び散り、ダニの繁殖範囲を広げてしまう恐れがあります。また、布団を叩きすぎると繊維が傷つき、布団自体の寿命を縮めてしまいます。

天日干しのあとは掃除機をかけ、表面に付着したホコリや皮脂、食べかすなどを取り除きます。子どもが小さく食べこぼしの多い家庭や、食卓近くのカーペットはこまめに掃除機をかけるようにしましょう。

ダニの発生しにくい素材や加工をされた布団・カーペットを選ぶのも非常に有効です。カーペットの場合、カットタイプよりもループタイプの方がおすすめです。毛が寝てしまいにくく、ダニの発生が抑えやすいです。

◯ソファーのダニ
●退治方法
布団・カーペットと同じく、ソファーはダニが多くなりやすい場所です。上で寝転んだり、ものを食べたりすることも多く、ダニの餌がたくさんあります。

ソファーのダニ退治は簡単ではありません。布団よりも厚みがあるため、内部に湿気が溜まりやすく、ダニも増えやすいです。

布団のように乾燥機に入れることはできないため、熱でダニを殺すためにスチームアイロンを使用します。ただし、スチームアイロンを使用すると中に湿気が溜まってしまいます。そのままにするとダニやカビの原因になりうるため、アイロンを使ったあとにはドライヤーで徹底的に乾燥させてください。

●予防方法
ダニに餌を与えないことが大切です。定期的に掃除機をかけ、食べこぼし・皮脂を取り除きましょう。
ソファーと壁・家具の間に隙間を開け、風通しを良くしておくのも有効です。

ソファーのダニ予防は布団・カーペットに比べるとずっと難しいです。兎にも角にもこまめな掃除が書かせません。

革やアクリルのソファーは比較的ダニが発生しにくいのですが、それでも汚れているとダニが住み着く原因になります。また、革のソファーにはスチームアイロンが使いにくいため、ダニが一度発生してしまうと退治がより困難になるという欠点もあります。

◯たんす・衣装ケース・クローゼットのダニ
●退治方法
たんすや衣装ケースには洗ったあとの服をしまうため、基本的にダニの餌が少ないです。しかし、季節ものの衣類などあまり開けることのない場所の場合、湿気が溜まってダニが増殖する可能性があります。

こうした場所でダニを見つけた場合、まずはそこにしまわれていた衣類を全て洗濯しましょう。その後、高温乾燥機にかければ、衣服についたダニは全て退治できます。
引き出しの内部もキレイに掃除をして、ホコリや繊維のクズを除去します。引き出しが完全に乾いてから服を戻せば完了です。

●予防法
たんすや衣装ケース内でダニが繁殖する主な原因は湿気です。
長期間使わない衣類でも、定期的に風を通すなどしましょう。乾燥剤を使うのも有効です。あわせてダニに効果のある防虫剤も使用すれば、ダニ対策はバッチリです。

◯畳のダニ
●退治方法
畳に発生したダニ退治は大変です。

畳は干してしまうと変色するため、天日干しはできません。当然乾燥機に入れることもできませんし、薬剤を使用したダニ退治も困難です。掃除機で表面のダニを吸うことはできますが、内部のダニまで吸い出すことはできません。

ダニの数が少ないうちであれば、ソファー同様スチームアイロンで退治できます。アイロンを使う際は、畳を焦がさないように気をつけるようにしましょう。
ダニの数がごく少数であるようなら、畳の下に乾燥剤や防虫剤を敷くことでダニを抑えられる場合もあります。

しかし、ダニが大量に繁殖してしまったら業者に高温乾燥処理を依頼するか、畳ごと変えてしまうほかありません。

●予防法
実のところ、最近の畳は昔のものほどダニが繁殖しません。

畳といえばい草だと思っている人も多いのですが、特にマンションなどの畳はい草以外の素材でつくられているものが非常に多いです。
こうした畳はダニが繁殖しにくいため、古い畳を使っているようならダニが繁殖しづらい畳に変えてしまうのが一番です。
また、い草の畳であっても、最近は熱処理などでダニの発生が抑えられています。

ダニがつきにくい素材を選んだ上で、掃除機をかけて表面のゴミを取り除き、定期的に部屋の換気を行えば、畳でダニが繁殖する恐れはほとんどありません。
畳のある部屋でダニ被害にあった場合、すぐにダニを疑う人も多いのですが、本当の原因は他にあるケースも多いです。

◯掃除機のダニ
ダニの繁殖場所で盲点になりやすいのが掃除機の中です。

布団やカーペットに掃除機をかけたあと、ごみや汚れを残したまま掃除機を放置すると、フィルターの中でダニが増えてしまうことがあります。掃除機の中は適度に暖かく、ダニの餌となる食べかすや皮脂もいっぱいです。

掃除機をかけたあとはフィルターを交換したり、清掃したりして、掃除機の中でダニを増やしてしまうことのないように心がけましょう。

◯ネズミとダニ
ダニの中には、ネズミや鳥などに寄生しているものもいます。

野生のネズミにはほぼ確実にイエダニというダニが住み着いています。ダニに規制されたネズミが家の中で死んだり、ネズミの巣が家の中にあったりすると、イエダニにかまれる原因になります。

イエダニは血を吸うダニで、ネズミの持つ感染症を媒介することもあります。もし死んだネズミを見つけても、素手でさわってはいけません。
死んだネズミ一匹であれば掃除できますが、万が一ネズミが家に巣を作ってしまった場合は専門業者に駆除を依頼してください。ネズミを毒餌で殺すだけではダニの駆除はできません。ネズミの死体も一つ残らず片付けなければならず、素人には難しいです。

古い住宅や繁華街の近くでは、ネズミによるダニ被害にも注意しましょう。

◯ダニ対策のまとめ
ダニは虫刺されやアレルギーの原因となり、時には感染症を媒介する危険な存在です。しかし、体が小さいため侵入に気がつくことは難しく、虫刺されなどの被害にあって初めてダニの存在に気がつくというケースも多いです。
ダニ対策の基本は、まず今いるダニを退治し、その後予防策を取ることです。

ダニは湿気のある環境を好み、ダニの死骸や皮脂、食べかすなどを餌にしています。極度な高温・乾燥にさらされると死んでしまうため、高温乾燥機にかければ簡単に死滅させることができます。ダニを退治したら、掃除機などで死骸を取り除けば完了です。
あとはこまめな掃除でダニの餌をなくし、換気などで湿気をこもらせないようにすればダニが再び繁殖することもなくなります。

【体験談】注文住宅建てるなら、したいことは全部して

去年、注文住宅で家を建てました。

一番重要視したのは、私の場合はまず土地でした。旦那の実家が遠方ということもあり、将来的には帰らないといけない、その時には家は手放さないといけないと考えていました。

なので基本的には交通機関に近い場所と思い、JRから徒歩1分のところに家を建てました。
家自体の価値はなくなるにしても、土地は駅近くだとそこまでは価格が下がらないと考えたからです。

先程も書いたことがエピソードにはなるのですが、集合住宅を希望していたらなかなか駅近くの物件というのはみつかりませんでした。私は子供もいたので、集合住宅の方がご近所付き合いもあり、子供も友達が増えていいなと思います。

実際集合住宅も考えており、探しはしていましたが、駅から徒歩15分と、これは遠いうちには入らないかもしれませんが、私自身が駅から徒歩2、3分圏内に住んでいたのでとても遠いと感じました。
今、世間も物騒なので、駅から遠ければ子供の送り迎えだってしないといけない、そういったことも踏まえてやはり駅近がいいなと思います。

主婦の方には絶対必要です!!室内で洗濯が干せるスペース、色々作業するスペースとして家事室は必要だなと感じています。家族の共有スペースとしてフリースペースを作ったのですが、今では完全に洗濯部屋になっている気がします。
また家事することを考えて導線は考えていたほうがいいと思います。そして、なによりも見えない収納。我が家は階段下やちょっとした空きがあれば可能な限り収納スペースを作ってもらいました。

そして、服がたくさんある人は絶対です。広いウォーキングクローゼットは作っていたほうがいいと思います。
以上のことは家をたてる時に考えてたので実現できましたが、ちょっとした飾り棚が色々あればよかったので階段や玄関にニッチを作ってもらえばよかったと思いました。

もう一つは迷いに迷ってしなかったのですが、リビングは吹き抜けにすればよかったです。
掃除などが大変と思いしなかったけど、やはり開放感もありなによりおしゃです。あとから変えることはできないから、家をたてる時はしたいと思ったことはしたほうが良いと思います。

【体験談】先のライフスタイルを見据えた結果、「平屋」の家を建てることに。

私と夫が家を購入したのは子供たちがまだ幼いころでした。
特別大きな家は最初から考えておらず、とにかく自分たちが歳をとってからも住みやすい家を考えていて、雑誌などを見て検討しました。
結果、子供たちは大人になったら家を出ていくこと、自分たちがおじいちゃん、おばあちゃんになったときは2階へ行く必要もなくなるし、健康的にも2階へは行けないだろうということで、平屋建ての一軒家にしぼりました。

平屋建てにしぼってから、市内あちらこちらの新築平屋建て一軒家を見て回りました。
夫婦の時間があればドライブがてら回り、外見を見たり、モデルハウスをしているところがあれば、中も見させてもらったりしました。
平屋建てでも狭さや圧迫感を感じられない家、リビングから子供たちの部屋が見える家、お掃除がしやすい家、とにかく見たり聞いたりして情報を集めました。
裕福な家庭のようにセカンドハウスなど持てるわけではないので、一生自分たちがその家に住むことを考え、外見、中身だけではなく、周りの環境、交通の便なども考えて計画しました。

家は人生にとって大事なものです。大きい、小さい、新築、中古、2世帯住宅など購入には色々なパターンがあると思います。
自分や家族のライフスタイルに合っていれば、どんなパターンでも良いと思います。
ただ、今のライフスタイルだけではなくて、自分たちが歳をとってからの時のことも想像して家を購入することをお勧めします。

実際、我が家は長男がもうすぐ大学進学のために家から出ていきます。そのうち下の子も出ていくことでしょう。
家に帰ってくることは年に数度あるかないかになってしまいます。それを考えると我が家の場合は平屋建てに決めて良かったと思います。我が家は2世帯はまったく考えてもいないし、その可能性もないので。
夫婦二人には大きな家は必要ありませんから。住みやすい機能性重視の家のほうが良いという場合もあります。

家は一生物です。
この先のライフスタイルまで考えて、情報集めをしてから家の購入を決めることをお勧めします。

テラスとバルコニーの違いは何?

住宅設備の「テラス」「バルコニー」「ベランダ」。これら3つの違い、わかりますか?
なんとなくのイメージは合っても、どこがどのように違うのか説明できる人はあまり多くないのではないでしょうか。

今回はこれら3つの違いを説明するほか、テラスを設置するメリットと注意点、最近話題の「テラスハウス」について説明します。

◯テラス、バルコニー、ベランダの違い
・テラス(Terrace)
元々はフランス語で盛り土を意味する言葉です。
住宅設備においては、
建物から突き出した地面よりも高いスペースのことで、通常建物の1階に隣接してつくられます。屋上のスペースを「屋上テラス」や「ルーフテラス」として、1階のテラスと同じような使い方をする場合もあります。
手すりや屋根の有無は問いません。

1階とつながっている場合、室内とテラスの間で出入りが容易なだけでなく、テラスから庭などの屋外に出ることもできます。

テラスの素材は色々で、コンクリートのほか、木製やタイル張りなど様々な種類があります。

・バルコニー(balcony)
こちらはイラリア後に由来します。
外壁からせり出した手すり付きスペースのことで、基本的には2階以上につくられます。
庇や屋根はありません。

・ベランダ(Veranda)
ベランダという言葉は、ポルトガル語に由来しています。
バルコニーと同じく、外壁からせり出した手すり付きスペースのことで、2階以上につくられます。
バルコニーとの違いは、庇や屋根があることです。

バルコニーもベランダも、緊急時に避難経路となる以外は、庭や外部への出入りには使いません。

◯テラス設置のメリットと注意点
広いテラスはリビングの延長線として利用できます。テーブルや椅子をおき、外でくつろぐことができます。
庭の土や芝生の上に直接テーブルや椅子を置くよりも安定し、清掃やメンテナンスも楽です。

また、リビングとテラスの間に大きな窓があれば、室内から見た時に開放感があり、広々とした空間を演出できます。

テラス設置時の注意点は素材です。
木製の場合、安価な素材を使用していると非常に劣化が早いです。劣化に強い素材もありますが、コストはかさみます。
タイル張りはメンテナンスも楽で耐久性もありますが、やはりコストは高めです。
コンクリート性の場合は、照り返しと重量に注意です。コンクリートのテラスが窓際にあると、夏場は非常に熱くなります。また、建物本体部分と違い、外側は地盤補強が不十分なこともあります。重いコンクリートのテラスを載せても大丈夫かどうかの事前確認が必須です。

テラスは建物の外側に位置する関係で、外壁デザインとの兼ね合いも考えなければなりません。素材選びには慎重になる必要があります。

◯テラスハウスとは?
テラスハウスとは、低層集合住宅のことです。長屋のようなイメージで、戸建住宅が壁を共有する形でつながって建てられたものを指します。
壁はつながっていますが、家としての機能や設備はそれぞれ独立しています。
低層集合住宅のうち、敷地を共有しているものをタウンハウス、敷地が独立しているものをテラスハウスと分けて呼ぶこともあります。

「テラスハウス」という名前でも、いわゆるテラスの設備がない場合もあります。特に土地面積の限られる都市部では多いケースです。

テラスハウスは一戸建てでありつつも、極力土地を節約して建てることができます。集合住宅と一戸建てのいいとこ取りをした住宅です。

30代で考えるマイホーム購入

住宅購入を考えるタイミングとして最も多いのが30代です。

結婚や出産など家族構成やライフスタイルの変化をきっかけに、一戸建て住宅を購入しようと思い立つ人が多く、実際に国土交通省の調査でも、新築・分譲住宅の購入者のうち半数以上が30代であることがわかっています。

◯マイホーム購入のきっかけ
30代の理由として多いのが、子どもに関する理由です。

子どもが生まれたり、第二子が生まれたりなどして、それまで住んでいた住宅が手狭になったり、子ども部屋が必要になったりします。また、子どものために住みやすい環境の良いエリアに移住したいと考える人もいます。

また、子どもが就学してしまうと遠距離の引っ越しはしにくくなるため、小学校に上る前に住処を定めたいと考える人も多いようです。
子どもの就学は、地域のコミュニティに入るきっかけにもなります。子どもの就学とあわせて一戸建てを購入することで、地域のつながりの中へスムーズに加わることができます。

◯30代を勧める理由
30代でマイホームを検討する人が多いのは、家族構成と収入の両面から考えて、最も適したタイミングであるからです。

独身で一戸建てを購入する人はごく僅かです。一人暮らしで広い家を必要とすることは稀で、賃貸住宅で事足ります。

夫婦のみの世帯でも同様で、あまり戸建て購入者は多くありません。よほど荷物の多くない限り、それほど部屋数も必要なく、気軽に引っ越しができる賃貸の方が楽です。

一戸建てを購入してしまうと、引っ越しはそう簡単にできなくなります。
部屋数はいくつが良いのか、周辺の環境に求めることは何か、それが定まらなければ長く住める家は変えません。

子どもが生まれてある程度成長した30代なかばから後半、家族構成が固まった頃が住宅購入のタイミングとしてはベストです。

実際に、結婚直後よりも、子どもが生まれたタイミングや就学前などの時期に住宅購入を考える人が多いようです。

金銭面から考えても、30代になるまでは戸建て購入は難しいです。

既に結婚していて子どもがいたとしても、20代の時点では収入や貯金の関係から、満足できるような住宅を購入するのは難しいです。

30代にもなると、収入も安定して、貯金もある程度溜まってきます。今後の収入の状況についても考えやすくなります。
転職が多いのが30代前半までと考えると、半ばにもなれば勤務先が変わる可能性も少なくなり、済場所を固定しても問題なくなるでしょう。

◯住宅ローンの面でも30代は有利
一戸建て購入の際には、住宅ローンを組むことになります。
長く支払うことになる住宅ローンですが、返済の負担を考えると30代で組むのが有利です。

一般的に、住宅ローンの期間は最大で35年以内で、なおかつ80歳未満までに全て返済するということが条件になっています。
40歳で住宅ローンを組んだ場合、返済期間を最大の35年とすると、完済は75歳になってしまいます。しかし、定年後のローン返済はかなりの負担となるため、かなりの金額を繰り上げ返済しなければなりません。

定年前に払い終わるために返済期間を短くすれば、それだけ毎月の負担は重くなります。ローンの返済額は、それ以前に住んでいた賃貸の家賃と同程度までとすることが多いですが、賃貸とは違い持ち家は手入れも自分でしなければなりません。メンテナンスやトラブルに対処するための費用も考えると、毎月の返済額が少ないに越したことはありません。

月の返済額を抑えつつ、早めに完済できるようにするには、ローンを早い段階で組むのが良い方法です。
30代の半ばまでに住宅を購入すれば、定年まで30年ほどの余裕があります。繰り上げ返済をすれば60歳までに完済でき、40代でローンを組むよりも無理がありません。

◯買い時を見極めるための知識を身に着けよう
ライフスタイルの変化や収入面から考えて、30代は住宅を購入するのによいタイミングです。
しかし、住宅購入の際には他にも見極めなければならないタイミングがあります。

住宅購入にかかる費用は、社会の状況や政策にも大きく影響されます。
不動産価格の変動や、消費税増税や、住宅ローンの金利や減税措置などです。

住宅はとても大きな買い物になるため、たった数%の変化でも大きな影響を及ぼします。
特に金利の影響は大きいです。住宅は金額が大きいだけでなく、返済期間も長いためです。
損をしないためには、住宅購入に影響しそうな事柄について、常にアンテナを張り巡らせておくことが大切です。

また、一生の家と思って購入した住宅でも、転勤や転職、介護などでやむを得ず手放さなければならなくなる可能性もあります。
あまり考えたくはありませんが、家を手放すことになった時のことも、頭の隅に必ず置いておきましょう。
家の住みやすさはもちろんのこと、数十年後も価値があまり下がらない住宅という簡単も重要です。

早め早めに情報収集を始めることもポイントです。
家を買おうと思い立っても、すぐに気にいるような物件が見つかるとは限りません。良い住処に出会うためには、時間のかかることもあります。

「建築条件付き土地」のメリット・デメリット

不動産の広告で見かける「建築条件付き土地」という文言。
何か建築に条件があることはなんとなく分かっても、具体的にその条件がどのようなものか知らない人も多いです。

よく誤解されがちなのですが、土地そのものや建てる住宅自体に特別な条件がある、という訳ではありません。では、建築条件付き土地とはどのようなもので、どんな条件があるのでしょうか?

◯建築条件付き土地
「建築条件付き土地」とは、その土地に家を建てる施工会社が決まっている土地のことです。
土地を購入した人は、指定したハウスメーカーや工務店で家を建てなければなりません。土地や住宅そのものに特別な制約や規制があるのではなく、あらかじめ工事の依頼先が決まっているというだけにすぎません。

建築条件付き土地は、指定先のハウスメーカーなどが直接売り主であることもあれば、他の不動産会社が販売していることもあります。

土地の購入者は、一定期間内(3ヶ月程度のことが多い)に指定先と建築請負契約を結ぶことが求められます。契約が結ばれなかった場合、土地の売買もなかったことになり、手付金も返還されます。

◯建築条件付き土地のメリット
まず販売する側のメリットです。

建築条件付き土地は、土地と建物をセットにする建売住宅に近い性質を持ちますが、建売住宅よりも低リスクです。
建売住宅の場合、購入者が決まる前から住宅の設計を行い、工事を開始してしまいます。できるだけ多くの人の好みに合いやすいように企画されますが、それでもなかなか買い手がつかないこともあります。住宅を建てるのにはかなりの費用がかかるため、住宅が売れるまで販売元はリスクを抱え続けることになります。
しかし、建築条件付き土地であれば、施工会社は決まっているものの、購入者好みの住宅を建てることが可能です。建売住宅よりもずっと買い手がつく可能性が高いです。

また、人気の地域や好条件の土地は、建築条件付き土地にしても買い手がつきやすいです。
土地を売る利益だけでなく、住宅を販売する利益も確実に確保できることになります。

購入者側にも当然メリットがあります。
出来合いの家を買う建売住宅とは違い、自分好みのマイホームを手に入れられます。

◯建築条件付き土地のデメリット
やはり、施工会社を選べないのが最大のデメリットです。

ハウスメーカーや工務店によって、家の雰囲気も得意不得意も異なります。
指定された施工会社では、自分の要望を満たせないかもしれません。

販売側も「建築条件付き」がデメリットとなることは重々承知の上です。土地広告の中には「建築条件無し」がアピールされているものがあることからも明らかです。売れにくいと判断された土地は建築条件を付けずに販売されています。

◯建築条件付き土地を購入する時は
依頼先を選べないのがネックではありますが、指定された施工会社をよく調べてみて、好みに合いそうなら全く問題ありません。
土地と施工会社を同時に決めることができ、建売住宅よりもずっと自由度も高いです。ハウスメーカーや工務店を探してまわる手間も少なく、スピーディに家造りを行うことができます。

スケルトンリフォームを行う理由

◯スケルトンリフォームとは?
「スケルトンリフォーム」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
リフォーム方法の1種で、家の骨組み部分のみを残して取り壊すという大掛かりなものです。
中古のマンションなどで行われることの多い方法ですが、一戸建て住宅に対しても使用されることがあります。

リフォームと言うと、床や壁の張替えなどを行う「表層リフォーム」や、キッチンやトイレなどを新しくする「部分リフォーム」などが一般的です。
「家中をリフォームして、まるで新築のような住宅に!」などと宣伝されているリフォームでも、ほとんどがこの表層リフォームと部分リフォームの組み合わせであることが多いです。

スケルトンリフォームはもっと大掛かりです。
構造体部分を残し、壁などもすべて取り払うため、大掛かりな間取りの変更も可能です。通常のリフォームでは難しい、キッチンや浴室など水回りの移動もできます。

◯スケルトンリフォームの欠点
スケルトンリフォームには長い時間と多くの費用がかかります。

建て替えで古家を完全に壊してしまう場合、解体は重機を使用して豪快に進みます。更地にするのもそれほど時間はかかりません。

しかしスケルトンリフォームの場合は、構造体を傷つけずに残さなくてはなりません。重機を入れられない場合は、人の手で解体をしなければなりません。当然効率は悪く、時間も費用もかさみます。

解体を進める中で、残す予定の構造体部分に問題が発覚することも少なくありません。
柱が腐食していたり、白アリの被害にあっていたりなど、修繕や入れ替えが必要だと分かることも少なくありません。事前に築年数や外側の状況からある程度の劣化状況については想定しておきますが、古い住宅ほど予定外のトラブルに見舞わされやすいです。

構造体の問題は床や壁、天井などを外さなければ分からないことも多く、予定外の工期延長や出費に繋がります。
柱や梁などに問題があったり強度が不足しているとわかった場合は、部分的に入れ替えたり、筋交いを増やしたりします。また、基礎部分の強度が足りないことがわかった場合、コンクリートを追加するなどの補強を行います。

スケルトンリフォームが行われる住宅は古く劣化が進んでいることがよくあるため、残す構造体部分にも手を入れなければならないケースが多いです。

◯スケルトンリフォームはやむを得ず行われる
欠点ばかり目立つスケルトンリフォームですが、なぜわざわざそんな手間のかかる方法を取るのでしょうか。古い家を直さず、新築した方が手っ取り早いのではないかと感じることでしょう。
テレビ番組でも、スケルトンリフォームを行っている現場が一時期よく放送されていましたが、「どうしてこんなまどろっこしい方法をしているのだろう」と気になった人も多いはずです。

実際その通りで、スケルトンリフォームを好き好んで選ぶメリットはまずありません。
リフォームというと新築よりも安価なイメージですが、スケルトンリフォームは手間も時間もかかるため、新築よりも割高になってしまうことが多いです。

基本的に、スケルトンリフォームが行われるのは、それしか選択肢がない時です。

主な理由は土地と建築基準法に起因するものです。
建築から時間の経った古い住宅の中には、現行の建築基準法に沿わないものもあります。住んでいる分には特に支障はありませんが、建て替えるとなると話は変わります。
新築の場合は現行の建築基準法に則らねばならず、その結果、狭くなったり建てられなかったりの不都合が生じることがあるのです。
そんな時に採用されるのがスケルトンリフォームです。

◯道路の幅とセットバック
建築基準法では、宅地に接する道路には一定の幅が必要と定めています。
しかし、昔からある道路の中には、法律上で必要とされている4mの幅に満たないものも存在します。

道路が4m未満の場合は、建物を建て替える際に住宅の敷地を下げて面積を減らし、その分の道路幅を確保することになっています。
この敷地を下げることを「セットバック」と呼び、特に古い住宅の多い密集地に対象が多いです。

セットバックは数十cmから数mに及び、狭い敷地の多い密集地ではこのセットバックが致命的になることも少なくありません。住宅が狭くなってしまうのを防ぐために、新築ではなくスケルトンリフォームを選択して床面積を確保しているのです。

◯新築ができない土地
そもそも新築という選択肢が取れないケースも存在します。

現に住宅が建っているのに、新たに建て直せないのは不思議かもしれません。これも、建築基準法の変更によって生まれてしまった問題です。

現在の法律では、敷地が道路に2m以上接していないと住宅を建てることができません。
「旗竿地」と呼ばれる、敷地本体が道路から奥まった位置にあり、道路とは細い通路でつながっている土地があります。古い住宅に多く、中には道路と設置している長さが2m未満のケースもあります。
こうした旗竿地の場合、建て替えは不可能です。スケルトンリフォームで対応するしかありません。

「旗竿地」のメリット・デメリット

「旗竿地」というのは特殊な形状をした土地の呼び方の一つです。
周辺の土地に比べて安いことが多く、都市部や便利なエリアでも比較的低価格で土地を購入することができます。

今回は旗竿地の特徴とメリット・デメリット、購入時のポイントなどを説明してゆきます。

◯旗竿地はなぜできる?
旗竿地とは奥まった敷地本体と、道路に続く細長い敷地によって構成される土地のことです。旗とそれを支える棹のような形に見えるため、このように呼ばれています。敷地延長を省略して「敷延」と呼ばれることもあります。

土地を区画に分ける際、道路に面さない土地が真ん中に生じてしまいことがあります。
しかし、建築基準法では、最低でも2mは道路に接していなければ住宅を建てることができません。そこで、道路まで敷地を伸ばし、道路から離れた敷地でも有効活用できるように工夫しているのです。
旗竿地は、広い敷地面積が取りにくい密集地で多く見られます。

◯旗竿地のメリット
最大のメリットは、何よりも価格が安いこと。
周辺の土地相場と比較すると、2割から3割程度安いことが多いです。

道路から奥まっているため、車などの騒音に悩まされにくいにもメリットです。
他の住宅が壁になり、交通量の多い道路の近くでも、思いのほか静かに過ごせます。

変わった形の土地であるため、家を建てにくいようにも感じますが、活用法次第では過ごしやすい住まいにすることが可能です。
住宅の大きさは、建ぺい率や容積率などの制約を受けますが、旗竿地の場合、細い部分の土地も計算に含みます。奥の敷地本体を限界まで活用して住宅を造ることができます。

◯デメリット
旗竿地の細い通路部分の敷地は狭すぎて、基本的に家は建てられません。
駐車スペースとされることが多いのですが、軽乗用車でも横幅は1.5m近くあります。仮に道路と接している部分の長さが2mとすると、人の通るスペースは50cmしか残りません。

また、旗竿地の性質上、住宅の周囲が建物で囲まれてしまっています。日当たりや風通しに問題を抱えていることも多いです。隣家の騒音や人目も気になりやすいため、窓の位置を工夫したり、リビングなどの生活スペースを2階にしたりするなどの工夫が求められます。

また、道路から離れているため、玄関や窓などが人目に晒されにくく、防犯面の心配もあります。

◯旗竿地購入時のポイント
新築の住宅を建てるために旗竿地を購入する際に、絶対に注意しなければならないポイントがあります。

前に述べたように、建築基準法で家を建てる際には最低2m以上道路に接していなければなりません。古い住宅の中には、この基準を満たしていない物件もあります。こうした物件を購入しても、建て替えはできません。
条例によってこの条件が厳しく設定されていることもあるため、その自治体の基準があるかどうか必ず確認しましょう。

また、建物が3階建て以上の場合は道路に4m以上接していることが条件になります。狭い土地を活用するために3階建てを検討している人は注意が必要です。

◯旗竿地はお得か
旗竿地の魅力は安いことですが、新築を建てる場合、割高になる可能性もあります。
敷地本体が奥まっているため重機が入れにくく、工事がしづらくなるためです。重機の代わりに人力で行う工事が増えると、それだけ費用もかさみます。
また、電気や水道、ガスなどのライフラインを引き込む距離も長くなります。これも工事費が高くなる原因になります。
本当に旗竿地がお得になるのかどうか、購入前に専門家に相談しておくようにしましょう。

また、周囲に比べると安いことの多い旗竿地ですが、交通の便が良いなど便利な立地の場合、それほど安くなりません。人気エリアの旗竿地を買うよりも、同じ広さで形の良い郊外の土地の方が安いことも十分にあります。
特に都市部で土地探しをする際は、エリアを絞りすぎず、広い範囲を候補にしたほうがいい物件に巡り会える可能性が高いです。

売ることを考慮した場合も、旗竿地は不利です。
一生住むと考えて購入した住宅でも、やむを得ず手放さなければならない事情ができるかもしれません。
人気エリアであれば旗竿地でも売却しやすいですが、郊外となると厳しくなります。

◯旗竿地を上手に活用するためには
建売住宅の場合、旗竿地でもそれほど難しくありません。
建物ができあがっているため工事費がかさむ心配もありませんし、周りの建物との距離感や日当たり・風通しの状況もつかみやすいです。

注文住宅のために旗竿地を購入する際は、計画性を必要とします。その土地が建てたい家の条件を満たしているかどうかを確認し、その土地にあった住宅を考える必要があります。
上手に活用できれば、安くて住みよい住宅になりますが、下手を打つと、お金がかかった割に不便で住みにくい住宅になってしまいます。

旗竿地で失敗しないためには、購入する前に、プロに相談してプランを立ててもらうことが大切です。
ハウスメーカーの中には、規格から外れた住宅を苦手とするところもあるため、柔軟な設計や狭小住宅など、特殊な形状の土地にも対応できる依頼先の選定が重要となります。