テラスとバルコニーの違いは何?

住宅設備の「テラス」「バルコニー」「ベランダ」。これら3つの違い、わかりますか?
なんとなくのイメージは合っても、どこがどのように違うのか説明できる人はあまり多くないのではないでしょうか。

今回はこれら3つの違いを説明するほか、テラスを設置するメリットと注意点、最近話題の「テラスハウス」について説明します。

◯テラス、バルコニー、ベランダの違い
・テラス(Terrace)
元々はフランス語で盛り土を意味する言葉です。
住宅設備においては、
建物から突き出した地面よりも高いスペースのことで、通常建物の1階に隣接してつくられます。屋上のスペースを「屋上テラス」や「ルーフテラス」として、1階のテラスと同じような使い方をする場合もあります。
手すりや屋根の有無は問いません。

1階とつながっている場合、室内とテラスの間で出入りが容易なだけでなく、テラスから庭などの屋外に出ることもできます。

テラスの素材は色々で、コンクリートのほか、木製やタイル張りなど様々な種類があります。

・バルコニー(balcony)
こちらはイラリア後に由来します。
外壁からせり出した手すり付きスペースのことで、基本的には2階以上につくられます。
庇や屋根はありません。

・ベランダ(Veranda)
ベランダという言葉は、ポルトガル語に由来しています。
バルコニーと同じく、外壁からせり出した手すり付きスペースのことで、2階以上につくられます。
バルコニーとの違いは、庇や屋根があることです。

バルコニーもベランダも、緊急時に避難経路となる以外は、庭や外部への出入りには使いません。

◯テラス設置のメリットと注意点
広いテラスはリビングの延長線として利用できます。テーブルや椅子をおき、外でくつろぐことができます。
庭の土や芝生の上に直接テーブルや椅子を置くよりも安定し、清掃やメンテナンスも楽です。

また、リビングとテラスの間に大きな窓があれば、室内から見た時に開放感があり、広々とした空間を演出できます。

テラス設置時の注意点は素材です。
木製の場合、安価な素材を使用していると非常に劣化が早いです。劣化に強い素材もありますが、コストはかさみます。
タイル張りはメンテナンスも楽で耐久性もありますが、やはりコストは高めです。
コンクリート性の場合は、照り返しと重量に注意です。コンクリートのテラスが窓際にあると、夏場は非常に熱くなります。また、建物本体部分と違い、外側は地盤補強が不十分なこともあります。重いコンクリートのテラスを載せても大丈夫かどうかの事前確認が必須です。

テラスは建物の外側に位置する関係で、外壁デザインとの兼ね合いも考えなければなりません。素材選びには慎重になる必要があります。

◯テラスハウスとは?
テラスハウスとは、低層集合住宅のことです。長屋のようなイメージで、戸建住宅が壁を共有する形でつながって建てられたものを指します。
壁はつながっていますが、家としての機能や設備はそれぞれ独立しています。
低層集合住宅のうち、敷地を共有しているものをタウンハウス、敷地が独立しているものをテラスハウスと分けて呼ぶこともあります。

「テラスハウス」という名前でも、いわゆるテラスの設備がない場合もあります。特に土地面積の限られる都市部では多いケースです。

テラスハウスは一戸建てでありつつも、極力土地を節約して建てることができます。集合住宅と一戸建てのいいとこ取りをした住宅です。

30代で考えるマイホーム購入

住宅購入を考えるタイミングとして最も多いのが30代です。

結婚や出産など家族構成やライフスタイルの変化をきっかけに、一戸建て住宅を購入しようと思い立つ人が多く、実際に国土交通省の調査でも、新築・分譲住宅の購入者のうち半数以上が30代であることがわかっています。

◯マイホーム購入のきっかけ
30代の理由として多いのが、子どもに関する理由です。

子どもが生まれたり、第二子が生まれたりなどして、それまで住んでいた住宅が手狭になったり、子ども部屋が必要になったりします。また、子どものために住みやすい環境の良いエリアに移住したいと考える人もいます。

また、子どもが就学してしまうと遠距離の引っ越しはしにくくなるため、小学校に上る前に住処を定めたいと考える人も多いようです。
子どもの就学は、地域のコミュニティに入るきっかけにもなります。子どもの就学とあわせて一戸建てを購入することで、地域のつながりの中へスムーズに加わることができます。

◯30代を勧める理由
30代でマイホームを検討する人が多いのは、家族構成と収入の両面から考えて、最も適したタイミングであるからです。

独身で一戸建てを購入する人はごく僅かです。一人暮らしで広い家を必要とすることは稀で、賃貸住宅で事足ります。

夫婦のみの世帯でも同様で、あまり戸建て購入者は多くありません。よほど荷物の多くない限り、それほど部屋数も必要なく、気軽に引っ越しができる賃貸の方が楽です。

一戸建てを購入してしまうと、引っ越しはそう簡単にできなくなります。
部屋数はいくつが良いのか、周辺の環境に求めることは何か、それが定まらなければ長く住める家は変えません。

子どもが生まれてある程度成長した30代なかばから後半、家族構成が固まった頃が住宅購入のタイミングとしてはベストです。

実際に、結婚直後よりも、子どもが生まれたタイミングや就学前などの時期に住宅購入を考える人が多いようです。

金銭面から考えても、30代になるまでは戸建て購入は難しいです。

既に結婚していて子どもがいたとしても、20代の時点では収入や貯金の関係から、満足できるような住宅を購入するのは難しいです。

30代にもなると、収入も安定して、貯金もある程度溜まってきます。今後の収入の状況についても考えやすくなります。
転職が多いのが30代前半までと考えると、半ばにもなれば勤務先が変わる可能性も少なくなり、済場所を固定しても問題なくなるでしょう。

◯住宅ローンの面でも30代は有利
一戸建て購入の際には、住宅ローンを組むことになります。
長く支払うことになる住宅ローンですが、返済の負担を考えると30代で組むのが有利です。

一般的に、住宅ローンの期間は最大で35年以内で、なおかつ80歳未満までに全て返済するということが条件になっています。
40歳で住宅ローンを組んだ場合、返済期間を最大の35年とすると、完済は75歳になってしまいます。しかし、定年後のローン返済はかなりの負担となるため、かなりの金額を繰り上げ返済しなければなりません。

定年前に払い終わるために返済期間を短くすれば、それだけ毎月の負担は重くなります。ローンの返済額は、それ以前に住んでいた賃貸の家賃と同程度までとすることが多いですが、賃貸とは違い持ち家は手入れも自分でしなければなりません。メンテナンスやトラブルに対処するための費用も考えると、毎月の返済額が少ないに越したことはありません。

月の返済額を抑えつつ、早めに完済できるようにするには、ローンを早い段階で組むのが良い方法です。
30代の半ばまでに住宅を購入すれば、定年まで30年ほどの余裕があります。繰り上げ返済をすれば60歳までに完済でき、40代でローンを組むよりも無理がありません。

◯買い時を見極めるための知識を身に着けよう
ライフスタイルの変化や収入面から考えて、30代は住宅を購入するのによいタイミングです。
しかし、住宅購入の際には他にも見極めなければならないタイミングがあります。

住宅購入にかかる費用は、社会の状況や政策にも大きく影響されます。
不動産価格の変動や、消費税増税や、住宅ローンの金利や減税措置などです。

住宅はとても大きな買い物になるため、たった数%の変化でも大きな影響を及ぼします。
特に金利の影響は大きいです。住宅は金額が大きいだけでなく、返済期間も長いためです。
損をしないためには、住宅購入に影響しそうな事柄について、常にアンテナを張り巡らせておくことが大切です。

また、一生の家と思って購入した住宅でも、転勤や転職、介護などでやむを得ず手放さなければならなくなる可能性もあります。
あまり考えたくはありませんが、家を手放すことになった時のことも、頭の隅に必ず置いておきましょう。
家の住みやすさはもちろんのこと、数十年後も価値があまり下がらない住宅という簡単も重要です。

早め早めに情報収集を始めることもポイントです。
家を買おうと思い立っても、すぐに気にいるような物件が見つかるとは限りません。良い住処に出会うためには、時間のかかることもあります。

「建築条件付き土地」のメリット・デメリット

不動産の広告で見かける「建築条件付き土地」という文言。
何か建築に条件があることはなんとなく分かっても、具体的にその条件がどのようなものか知らない人も多いです。

よく誤解されがちなのですが、土地そのものや建てる住宅自体に特別な条件がある、という訳ではありません。では、建築条件付き土地とはどのようなもので、どんな条件があるのでしょうか?

◯建築条件付き土地
「建築条件付き土地」とは、その土地に家を建てる施工会社が決まっている土地のことです。
土地を購入した人は、指定したハウスメーカーや工務店で家を建てなければなりません。土地や住宅そのものに特別な制約や規制があるのではなく、あらかじめ工事の依頼先が決まっているというだけにすぎません。

建築条件付き土地は、指定先のハウスメーカーなどが直接売り主であることもあれば、他の不動産会社が販売していることもあります。

土地の購入者は、一定期間内(3ヶ月程度のことが多い)に指定先と建築請負契約を結ぶことが求められます。契約が結ばれなかった場合、土地の売買もなかったことになり、手付金も返還されます。

◯建築条件付き土地のメリット
まず販売する側のメリットです。

建築条件付き土地は、土地と建物をセットにする建売住宅に近い性質を持ちますが、建売住宅よりも低リスクです。
建売住宅の場合、購入者が決まる前から住宅の設計を行い、工事を開始してしまいます。できるだけ多くの人の好みに合いやすいように企画されますが、それでもなかなか買い手がつかないこともあります。住宅を建てるのにはかなりの費用がかかるため、住宅が売れるまで販売元はリスクを抱え続けることになります。
しかし、建築条件付き土地であれば、施工会社は決まっているものの、購入者好みの住宅を建てることが可能です。建売住宅よりもずっと買い手がつく可能性が高いです。

また、人気の地域や好条件の土地は、建築条件付き土地にしても買い手がつきやすいです。
土地を売る利益だけでなく、住宅を販売する利益も確実に確保できることになります。

購入者側にも当然メリットがあります。
出来合いの家を買う建売住宅とは違い、自分好みのマイホームを手に入れられます。

◯建築条件付き土地のデメリット
やはり、施工会社を選べないのが最大のデメリットです。

ハウスメーカーや工務店によって、家の雰囲気も得意不得意も異なります。
指定された施工会社では、自分の要望を満たせないかもしれません。

販売側も「建築条件付き」がデメリットとなることは重々承知の上です。土地広告の中には「建築条件無し」がアピールされているものがあることからも明らかです。売れにくいと判断された土地は建築条件を付けずに販売されています。

◯建築条件付き土地を購入する時は
依頼先を選べないのがネックではありますが、指定された施工会社をよく調べてみて、好みに合いそうなら全く問題ありません。
土地と施工会社を同時に決めることができ、建売住宅よりもずっと自由度も高いです。ハウスメーカーや工務店を探してまわる手間も少なく、スピーディに家造りを行うことができます。

スケルトンリフォームを行う理由

◯スケルトンリフォームとは?
「スケルトンリフォーム」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
リフォーム方法の1種で、家の骨組み部分のみを残して取り壊すという大掛かりなものです。
中古のマンションなどで行われることの多い方法ですが、一戸建て住宅に対しても使用されることがあります。

リフォームと言うと、床や壁の張替えなどを行う「表層リフォーム」や、キッチンやトイレなどを新しくする「部分リフォーム」などが一般的です。
「家中をリフォームして、まるで新築のような住宅に!」などと宣伝されているリフォームでも、ほとんどがこの表層リフォームと部分リフォームの組み合わせであることが多いです。

スケルトンリフォームはもっと大掛かりです。
構造体部分を残し、壁などもすべて取り払うため、大掛かりな間取りの変更も可能です。通常のリフォームでは難しい、キッチンや浴室など水回りの移動もできます。

◯スケルトンリフォームの欠点
スケルトンリフォームには長い時間と多くの費用がかかります。

建て替えで古家を完全に壊してしまう場合、解体は重機を使用して豪快に進みます。更地にするのもそれほど時間はかかりません。

しかしスケルトンリフォームの場合は、構造体を傷つけずに残さなくてはなりません。重機を入れられない場合は、人の手で解体をしなければなりません。当然効率は悪く、時間も費用もかさみます。

解体を進める中で、残す予定の構造体部分に問題が発覚することも少なくありません。
柱が腐食していたり、白アリの被害にあっていたりなど、修繕や入れ替えが必要だと分かることも少なくありません。事前に築年数や外側の状況からある程度の劣化状況については想定しておきますが、古い住宅ほど予定外のトラブルに見舞わされやすいです。

構造体の問題は床や壁、天井などを外さなければ分からないことも多く、予定外の工期延長や出費に繋がります。
柱や梁などに問題があったり強度が不足しているとわかった場合は、部分的に入れ替えたり、筋交いを増やしたりします。また、基礎部分の強度が足りないことがわかった場合、コンクリートを追加するなどの補強を行います。

スケルトンリフォームが行われる住宅は古く劣化が進んでいることがよくあるため、残す構造体部分にも手を入れなければならないケースが多いです。

◯スケルトンリフォームはやむを得ず行われる
欠点ばかり目立つスケルトンリフォームですが、なぜわざわざそんな手間のかかる方法を取るのでしょうか。古い家を直さず、新築した方が手っ取り早いのではないかと感じることでしょう。
テレビ番組でも、スケルトンリフォームを行っている現場が一時期よく放送されていましたが、「どうしてこんなまどろっこしい方法をしているのだろう」と気になった人も多いはずです。

実際その通りで、スケルトンリフォームを好き好んで選ぶメリットはまずありません。
リフォームというと新築よりも安価なイメージですが、スケルトンリフォームは手間も時間もかかるため、新築よりも割高になってしまうことが多いです。

基本的に、スケルトンリフォームが行われるのは、それしか選択肢がない時です。

主な理由は土地と建築基準法に起因するものです。
建築から時間の経った古い住宅の中には、現行の建築基準法に沿わないものもあります。住んでいる分には特に支障はありませんが、建て替えるとなると話は変わります。
新築の場合は現行の建築基準法に則らねばならず、その結果、狭くなったり建てられなかったりの不都合が生じることがあるのです。
そんな時に採用されるのがスケルトンリフォームです。

◯道路の幅とセットバック
建築基準法では、宅地に接する道路には一定の幅が必要と定めています。
しかし、昔からある道路の中には、法律上で必要とされている4mの幅に満たないものも存在します。

道路が4m未満の場合は、建物を建て替える際に住宅の敷地を下げて面積を減らし、その分の道路幅を確保することになっています。
この敷地を下げることを「セットバック」と呼び、特に古い住宅の多い密集地に対象が多いです。

セットバックは数十cmから数mに及び、狭い敷地の多い密集地ではこのセットバックが致命的になることも少なくありません。住宅が狭くなってしまうのを防ぐために、新築ではなくスケルトンリフォームを選択して床面積を確保しているのです。

◯新築ができない土地
そもそも新築という選択肢が取れないケースも存在します。

現に住宅が建っているのに、新たに建て直せないのは不思議かもしれません。これも、建築基準法の変更によって生まれてしまった問題です。

現在の法律では、敷地が道路に2m以上接していないと住宅を建てることができません。
「旗竿地」と呼ばれる、敷地本体が道路から奥まった位置にあり、道路とは細い通路でつながっている土地があります。古い住宅に多く、中には道路と設置している長さが2m未満のケースもあります。
こうした旗竿地の場合、建て替えは不可能です。スケルトンリフォームで対応するしかありません。

「旗竿地」のメリット・デメリット

「旗竿地」というのは特殊な形状をした土地の呼び方の一つです。
周辺の土地に比べて安いことが多く、都市部や便利なエリアでも比較的低価格で土地を購入することができます。

今回は旗竿地の特徴とメリット・デメリット、購入時のポイントなどを説明してゆきます。

◯旗竿地はなぜできる?
旗竿地とは奥まった敷地本体と、道路に続く細長い敷地によって構成される土地のことです。旗とそれを支える棹のような形に見えるため、このように呼ばれています。敷地延長を省略して「敷延」と呼ばれることもあります。

土地を区画に分ける際、道路に面さない土地が真ん中に生じてしまいことがあります。
しかし、建築基準法では、最低でも2mは道路に接していなければ住宅を建てることができません。そこで、道路まで敷地を伸ばし、道路から離れた敷地でも有効活用できるように工夫しているのです。
旗竿地は、広い敷地面積が取りにくい密集地で多く見られます。

◯旗竿地のメリット
最大のメリットは、何よりも価格が安いこと。
周辺の土地相場と比較すると、2割から3割程度安いことが多いです。

道路から奥まっているため、車などの騒音に悩まされにくいにもメリットです。
他の住宅が壁になり、交通量の多い道路の近くでも、思いのほか静かに過ごせます。

変わった形の土地であるため、家を建てにくいようにも感じますが、活用法次第では過ごしやすい住まいにすることが可能です。
住宅の大きさは、建ぺい率や容積率などの制約を受けますが、旗竿地の場合、細い部分の土地も計算に含みます。奥の敷地本体を限界まで活用して住宅を造ることができます。

◯デメリット
旗竿地の細い通路部分の敷地は狭すぎて、基本的に家は建てられません。
駐車スペースとされることが多いのですが、軽乗用車でも横幅は1.5m近くあります。仮に道路と接している部分の長さが2mとすると、人の通るスペースは50cmしか残りません。

また、旗竿地の性質上、住宅の周囲が建物で囲まれてしまっています。日当たりや風通しに問題を抱えていることも多いです。隣家の騒音や人目も気になりやすいため、窓の位置を工夫したり、リビングなどの生活スペースを2階にしたりするなどの工夫が求められます。

また、道路から離れているため、玄関や窓などが人目に晒されにくく、防犯面の心配もあります。

◯旗竿地購入時のポイント
新築の住宅を建てるために旗竿地を購入する際に、絶対に注意しなければならないポイントがあります。

前に述べたように、建築基準法で家を建てる際には最低2m以上道路に接していなければなりません。古い住宅の中には、この基準を満たしていない物件もあります。こうした物件を購入しても、建て替えはできません。
条例によってこの条件が厳しく設定されていることもあるため、その自治体の基準があるかどうか必ず確認しましょう。

また、建物が3階建て以上の場合は道路に4m以上接していることが条件になります。狭い土地を活用するために3階建てを検討している人は注意が必要です。

◯旗竿地はお得か
旗竿地の魅力は安いことですが、新築を建てる場合、割高になる可能性もあります。
敷地本体が奥まっているため重機が入れにくく、工事がしづらくなるためです。重機の代わりに人力で行う工事が増えると、それだけ費用もかさみます。
また、電気や水道、ガスなどのライフラインを引き込む距離も長くなります。これも工事費が高くなる原因になります。
本当に旗竿地がお得になるのかどうか、購入前に専門家に相談しておくようにしましょう。

また、周囲に比べると安いことの多い旗竿地ですが、交通の便が良いなど便利な立地の場合、それほど安くなりません。人気エリアの旗竿地を買うよりも、同じ広さで形の良い郊外の土地の方が安いことも十分にあります。
特に都市部で土地探しをする際は、エリアを絞りすぎず、広い範囲を候補にしたほうがいい物件に巡り会える可能性が高いです。

売ることを考慮した場合も、旗竿地は不利です。
一生住むと考えて購入した住宅でも、やむを得ず手放さなければならない事情ができるかもしれません。
人気エリアであれば旗竿地でも売却しやすいですが、郊外となると厳しくなります。

◯旗竿地を上手に活用するためには
建売住宅の場合、旗竿地でもそれほど難しくありません。
建物ができあがっているため工事費がかさむ心配もありませんし、周りの建物との距離感や日当たり・風通しの状況もつかみやすいです。

注文住宅のために旗竿地を購入する際は、計画性を必要とします。その土地が建てたい家の条件を満たしているかどうかを確認し、その土地にあった住宅を考える必要があります。
上手に活用できれば、安くて住みよい住宅になりますが、下手を打つと、お金がかかった割に不便で住みにくい住宅になってしまいます。

旗竿地で失敗しないためには、購入する前に、プロに相談してプランを立ててもらうことが大切です。
ハウスメーカーの中には、規格から外れた住宅を苦手とするところもあるため、柔軟な設計や狭小住宅など、特殊な形状の土地にも対応できる依頼先の選定が重要となります。

「古家付き土地」のメリット・デメリット

家をたてるための土地を探していると「古家付き土地」という言葉を見かけることがあります。これは一体どのような状態の土地を指すのでしょうか?
古い家と土地がセットになっている物件には、他に「中古物件」と呼ばれるものもあります。この中古物件と古家付き土地の違いはどこにあるのでしょうか?
今回はこの「古家付き土地」について、購入時の注意点やメリットと合わせて説明します。

◯古家付き土地と中古住宅
「古家付き土地」と「中古住宅」の違いは、そこにある建物に価値があるかどうかという点にあります。

「古家付き土地」はその名の通り「土地」です。そこに建っている住宅は老朽化などで既に経済的な価値を失っているとみなされています。広告に載る際も「土地」として扱われ、「現況古屋あり」などの注釈を付けられています、

中古住宅なのか、それとも価値のない古家なのか、それを区別する明確な基準や法律があるわけではありません。販売者が築年数や住宅の状況を見て判断します。
木造住宅の場合は、築20年以上の物件が「古家」として扱われることが多いです。これは、木造住宅の法定耐用年数が22年とされているためです。

古家付き土地は、更地の場合よりも安くされています。建物を取り壊して更地にすることが前提に考えられているため、解体費用の分だけ価格が下げられているためです。

「価値なし」とみなされている建物だけあって、古家付き土地にある建物は老朽化が進んでいることが多いです。しかし中には、リフォームすれば住めるような「古家」も存在するため、必ずしも建物を取り壊されなければならないとは限りません。

◯古家付き土地のメリット
まず注目すべきメリットは価格です。
周囲の相場よりも低く設定されているため、安く土地を手に入れることができます。
また、建っている住宅が多少のリフォームで住める状態にできるケースもあります。新築よりもずっと安価に一軒家を手に入れることができます。

建物を取り壊す場合でも、古い家が残った状態の方が、次に立てる家のイメージがつかみやすいです。道路や塀などの境界線の距離や、日当たり、庭の広さなど、更地ではつかみにくいスケール感をつかむことができます。

◯古家付き土地のデメリット
最大のデメリットは、解体費用の存在です。

そもそも、古家付き土地が安いのは解体費用を見込んでいるためです。
解体費用を含めると、相場とあまり変わらない金額だったり、下手をすると高くついたりする可能性もあります。
古家付き土地の場合、庭木やカーポートなどもそのまま残っていることが多いため、それらの撤去費用が生じることもあります。
解体業者への依頼だけでなく、登記に関係する費用・手続きなど、煩わしいことも多く、更地に比べて必ずお得になるとは限りません。

また、解体中に思わぬ追加費用が発生する可能性もあります。
地中から古い建物の基礎や浄化水槽、その他簡単に撤去できないものが見つかると、さらに費用はかさみます。
こうした思わぬ「地中障害物」が発見された場合、発見から1年以内、なおかつ土地の引き渡しから10年以内であれば売り主に損害賠償請求ができることになっています。ただ、責任を追求できる期間は契約時に短縮してしまうことがほとんどです。不動産会社の場合は最低でも2年はその期間がないと契約が向こうになってしまうのですが、売り主が個人の場合は2、3ヶ月と非常に短期間に設定されることもあります。
土地を手に入れてすぐに解体を行わなければ、新たに発見された地中障害物の撤去費用も自分で払わなくてはならなくなります。

◯解体費用はどの程度か
住宅の解体費用は、主に大きさ・構造・立地の3つで決定します。

まず大きさ。当然、建物が大きければ大きいほど高額になります。

次に構造。
鉄筋コンクリートよりも木造住宅の方が解体しやすいため、費用も安いです。一坪3~5万円程度のことが多いです。

そして立地です。解体には重機や廃棄物を運び出すトラックが必要になります。
家の前の道路が狭かったり、重機を入れる十分なスペースがなかったりする場合は、解体費用も上がります。住宅密集地の場合、通常の倍以上の解体費が必要になることもあります。

◯「古家」を活かすという選択肢
古家付き土地最大のメリットは、建物の状態が良ければ住めるということです。

古い家には古い家の良さがあり、うまくリフォームすればおしゃれな雰囲気の住まいにすることだって可能です。

古い建物を活用する時に何よりも気になるのは安全性です。
とくに地震への備えは気になる人が多いポイントです。
目安としては、1981年以上に建てられた住宅かどうか、という部分です。この年に建築基準法が大きく変わり、耐震性についての項目が現在のものに近くなりました。これ以降の住宅であれば、一定以上の耐震性が期待できる可能性が高いです。

ただ、建築年というのはあくまでも目安です。リフォーム検討する前に、プロの手で必ず住宅診断をしてもらいましょう。大掛かりなリフォームが必要となると、かえって新築するよりも高くつく可能性もあります。

古家付き土地はあくまでも「土地」として売られているため、中古住宅と違い、建物についての責任は負いません。建物部分の利用に関して、なにかトラブルが合っても自己責任となることは必ず覚えておきましょう。